緊急インタビュー・『日本縦断!!就職冒険日記』番外編・前編

今年2月、あの男が釧路に帰ってきた―。その名は「なんちゃって副代表」(笑)こと畠山義明。職場を退職後の昨年7月末、釧路を旅立ち日本縦断の就職冒険旅行を繰り広げていた彼が、このたび三重県で再就職を決め、おなじみのブログ『日本縦断!!就職冒険日記』に、ついに終止符を打ったのでした。この凱旋の一時帰釧に合わせ、約半年間の冒険旅行を振り返る緊急インタビューを行いました。いわば『就職冒険日記』番外編(^.^) 実際に彼が日本各地で見聞きした出来事や、体験し肌で感じたことなどをご紹介します。どうぞご覧ください! 

― 旅先での出会いから ―

●出会った人で、特に印象に残っているのは?

活き活き人スペシャル畠山1







畠山(以下、H)「清里町の清里イーハトーヴユースホステルで知り合った、山登りの好きな関西のオジサン。チェックインしてすぐに、隣の部屋にいた60歳近いオジサンが、なんでか知らないけどノックして入ってきた(笑)。それがきっかけでご飯を食べたりお酒を飲みながら、1日中話してたら、山の魅力についてスゴク語るんです。そんな話を聞きながら、自分は山登りに全然興味がなかったのにちょっと興味がわいた。オジサンが話す富士山の素晴らしさを聞き、今回実現はできなかったけど、一生に一度は登ってみたいなと。でも、自分の今度の就職先が山の頂上みたいな場所だから、働くところが山登り状態で不思議なめぐり合わせというか(笑)。改めて人との出会いを通じて刺激や影響を受けるもんだなぁと実感しました。再会できたら会いたいですね。」

●悪い意味で印象に残っているのは?

H「長野県の健康ランドでお風呂に入ってた時に知り合った、30代半ばの男性。日本縦断の旅の話をとても興味深く聞いてくれて、ぜひ一緒にご飯を食べようよと、健康ランドの宴会場でご飯やお酒をごちそうしてくれた(笑)。その人は旅館にAVの放映機を設置する仕事に見切りをつけ、パソコン関係の仕事に転じたばかりの方だったんだけど、後悔の念に駆られまくっているように感じた。20代後半の自分がやりたいことをやっている話を『いいねぇ。いいねぇ』とうらやましそうに聞いている様子から、やりたいことをやらずに来た結果として現状に満足できず、自分の話に興味を持ったんだと思う。」

●ある意味対照的な2つの出会いから感じたことは?
H「山登りのオジサンから、1人の人間の生き方の手本みたいなものを学んだ気がする。自分のやりたいことを見つけて、仕事とプライベートを両立させながら、あんな年齢になってもそれに向かって実際に行動していることに刺激を受けましたね。」

― 畠山副代表の目に映った格差社会 ―

活き活き人スペシャル畠山2







H「東京に行って、六本木ヒルズのような超高層ビルに入ったら、中では1枚4万円もするようなきらびやかなシャツが並んでいる。一方、年明けに行った大阪で、新今宮の駅高架下にある、普通の人がおっかながって寄り付かないような『ブルーテント街』というスラム街を歩いてみた。住人から漂う異臭がすごく、自分と年齢の変わらないような意外に若いホームレスもけっこういて、何をするでもなくダラーッと横たわっていた。自分が食べなかったお菓子を『捨てるくらいならあげたいな』と置いてきました(笑)。同じく新今宮駅の近くで、路上でたこ焼きを売っている人が、その日の売れ残りを近くのホームレスに配っているのを見て、こういう人たちはお互い助け合って生きているんだなと改めて思ったり、東京の駅でホームレスがチームで協力して、捨てられた雑誌を拾い集め、手作りの簡易売店で半値くらいで売っているのを見て、連携してのたくましい姿に、なんとも言えない感じがしました。自分なりに実際の現場を見て、釧路じゃ分からない格差の現状を感じましたね。だから自分にどう出来るかというと、何も出来ないんだけど。」

●では、各地の中心街の現状は?

H「どこも似たりよったり。釧路の北大通と同じく、人通りがなくて商店街にシャッターが降りている。郊外の国道沿いに大型店がいくつもあって、中心街に人の姿がなくてという光景は、面白いくらいどこでも同じだった。そんな中で思い出すのは、商店街ではないんだけど長野県・小布施町。人を楽しませる創意工夫に富んだ仕掛けがある。一軒一軒のお店が歴史的建造物を生かした、思わず写真を撮りたくなるような店作りで、足を止めて見たくなる個性的な商品を扱っていた。自分用に小布施堂の栗菓子を買い、栗アイスを食べた(笑)。歩いていて楽しく、また来たいなぁという気にさせられたし、他の人にも勧めたい。釧路は中心街活性化のために何もやっていないとは言わないし、がんばっているなぁとは感じるけど、まだまだやれることはいっぱいあると思う。人が集まる場所と、そうでない場所との明確な差の違いを実感しましたね。」
(続く)